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通し稽古で指導する岩井紫麻さん(手前右)=岐阜県中津川市高山
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 日本一の地歌舞伎どころと言われる岐阜県東濃地方で、今月、新作が初披露される。台本を書いたのは中津川市の振付師、岩井紫麻さん(50)。歌舞伎になじみが無い人も歌舞伎通も楽しめる「鉄板ネタ」が盛り込まれた物語だという。

 18日午後7時、岐阜県中津川市の山あいにある芝居小屋「常盤座」に集まったのは、小学校6年生から70代までの地元の役者や裏方約30人。この日、24日に控えた新作歌舞伎公演「中津川成田道行 嘉永年間落合宿物語」の通し稽古が行われた。

 「ここでぐーっと」「もう一回いこうか」。岩井さんが、身ぶり手ぶりで役者に指導し、稽古は夜遅くまで続いた。

 岩井さんは10歳で地歌舞伎の初舞台を踏み、「若くても60代」という振付師を40歳の時に任された。振付師は配役決めから裏方のまとめ役までこなすが、脚本は初めて。史実を題材に歌舞伎ライターの仲野マリさんが作った原案をもとに、脚本を書いた。県内で「清流の国ぎふ 文化祭」が開かれることから「新作を」と岩井さんに声がかかったという。

通も喜ぶ「鉄板ネタ」

 あらすじはこうだ。

 歌舞伎役者の五川海老十郎が…

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